京都の苔庭めぐりパスポートに興味がある人「京都の苔庭に興味がある。。実際に訪れた人の感想を聞いてみたい。。」
本記事の内容
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苔庭めぐりパスポートとは?料金・利用方法を徹底解説
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実際に利用して感じたメリットとデメリット
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日帰り京都観光で訪れた苔庭スポット体験談
3-1. 東福寺|通天橋周辺の苔と拝観エリアの違い
3-2. 三千院|鮮やかな苔に癒やされる至福の時間
3-3. 勝林院|静寂に包まれた隠れた魅力 -
苔庭めぐりパスポートを使う際の注意点まとめ(移動・アクセス含む)
- 苔庭めぐりパスポート対象外のおすすめ苔庭スポット
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まとめ|苔庭めぐりパスポートは京都観光で使う価値あり?
1. 苔庭めぐりパスポートとは?料金・利用方法を徹底解説
京都には数多くの美しい寺院があり、その中でも苔の庭を楽しめるスポットも人気です。
ただし、通常は各寺院ごとに拝観料を支払う必要があり、複数のお寺を巡ると出費も増えてしまいます。また、苔庭もたくさんありどのお寺を巡るかも迷いどころです。
そこで便利なのが、JR東海が販売している「苔庭めぐりパスポート」です。このパスポートを利用すれば、対象となる複数の苔庭をお得に巡ることができます。
苔庭めぐりパスポートの概要(2025年度版)
■苔庭めぐりパスポートの概要
- 料金:大人1,000円
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対象寺院:三千院、勝林院、圓光寺、常寂光寺、祇王寺、東福寺(本坊庭園)
- 申込期限:当日14:00
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利用期間:2025/6/1(日)~9/29(月)
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有効期限:引き換え後は連続した2日間有効
- 購入方法:EXサービス(EX旅先予約)より購入可能
※自分は当日に購入しましたが、チケット枚数には制限(1,400枚)があるようです。 -
引換場所:ジェイアール東海ツアーズ 京都支店(京都駅八条口)
このパスポートは単純に金額的なお得さだけでなく、「苔庭を目的とした寺院巡りが計画的にできる」という点で観光のモチベーションを高めてくれます。通常であれば各寺院で500円〜600円程度の拝観料がかかるため、3〜4カ所巡れば元が取れる計算になります。
私は2025年8月上旬の土曜日に日帰りで京都を訪れ、この苔庭めぐりパスポートを利用しました。限られた時間の中で巡った寺院は3カ所でしたが、それでも十分に満足感を得られました。
2. 実際に利用して感じたメリットとデメリット
苔庭めぐりパスポートは観光客にとって非常に便利なチケットですが、実際に利用してみるとメリットとデメリットの両方を感じました。ここでは、私の体験をもとにリアルな感想をお伝えします。
メリット
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お得に複数の苔庭を楽しめる
東福寺、三千院、祇王寺など、苔の名所を巡るだけで通常の拝観料合計は2,000円を超えます。パスポートなら1,000円で入れるため、元が取れます。 -
苔庭を目的とした特別感ある観光ができる
京都観光といえば有名寺院巡りやグルメが定番ですが、「苔庭」をテーマに巡るのは他では味わえない体験です。苔にフォーカスすることで、より静かで落ち着いた旅を楽しめました。 -
計画が立てやすい
対象寺院が一覧になっているため、「今日はどこを巡ろう」と考える手間が省けます。事前に行く場所が決められている点が魅力です。
デメリット
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2日間連続利用しかできない
半年の有効期限はありますが、引き換え後は連続2日間のみ。1日ごとに小分けして使えないため、遠方から訪れる人はスケジュール調整が必要です。 -
寺院の移動手段(電車やバスなど)はパスポートについていない
苔庭を移動する際に使用する電車やバスのチケットは、苔庭めぐりパスポートについていないため、別途購入が必要です。 -
日帰りだと時間的にすべて巡るのは難しいかも(意外と寺院の場所が離れている)
大原三千院と勝林院、常寂光寺と祇王寺の距離は比較的近いですが、それ以外の寺院は意外と離れていたりします。私は日帰りで、スタートが遅れたり(12時にパスポート交換)、寺院の拝観時間がそこまで長くないこともあり、当日訪問できたのは3カ所でした。対象寺院をすべて回るには朝から行動しなければならず、現実的には2日間かけて計画的に巡る方が無理がありません。
以上のように、お得に苔庭を楽しめる一方で時間配分や引き換えの手間には注意が必要です。それでも「苔庭を巡る」という特別な体験を楽しめる点で、利用する価値は十分にあると感じました。
3. 日帰り京都観光で訪れた苔庭スポット体験談
ここからは、実際に訪れた寺院での体験を具体的に紹介します。当日は8月の真夏日で、12時過ぎにパスポートを受け取ったため、巡れたのは東福寺・三千院・勝林院の3カ所だけでした。それでも、それぞれの寺院で異なる雰囲気や苔の表情を感じることができ、印象深い旅になりました。
祇王寺に関しては、以前訪れたことがあったため今回は訪問場所から除外することにしました。祇王寺の苔庭は思ったよりもこじんまりしていますが、苔の緑がとても鮮やかで苔好きにはお勧めのスポットです。
3-1. 東福寺|通天橋周辺の苔と拝観エリアの違い
最初に訪れたのは東福寺です。京都駅から近く、アクセスしやすいこともあり、苔庭めぐりパスポート利用者にとっては外せないスポットです。
しかし、実際に訪れた本坊庭園の苔は一部が茶色くなっており、夏の暑さの影響を強く感じました。正直なところ、期待していた鮮やかな緑ではなく少し残念に思ったのも事実です。
一方で、通天橋(有料エリア)付近の苔は比較的きれいに保たれており、特に印象に残りました。ただし注意点として、苔庭めぐりパスポートにはこの通天橋の拝観料(600円)は含まれていません。別途料金を支払う必要があるため、事前に確認しておいた方が安心です。
このように、東福寺は「パスポートで入れる庭園」と「別料金が必要なエリア」が分かれている点が特徴です。苔の美しさを満喫するなら、通天橋をあわせて拝観するのもおすすめだと感じました。
3-2. 三千院|鮮やかな苔に癒やされる至福の時間
次に訪れたのは三千院です。大原エリアに位置しており、京都市内中心部からバスでの移動が必要ですが、その道のりの先に待っていた苔庭の美しさは想像以上でした。
境内に入ると、鮮やかな緑色の苔が一面に広がり、癒しの空間でした。特に客殿から眺める庭は、時間を忘れてしまうほど心が落ち着き、思わず長居してしまいました。お寺の縁側に座り、観光客は比較的多かったですが、苔を眺める時間はまさに至福のひと時で、今回の旅の中で最も印象に残った場所です。
「また誰かと一緒に訪れたい」と強く思える場所でした。
3-3. 勝林院|静寂に包まれた隠れた魅力
最後に訪れたのが勝林院です。三千院と同じ大原エリアにあり、徒歩でアクセスできます。三千院に比べると観光客は少なく、境内に入った瞬間から静寂に包まれるような雰囲気が漂っていました。
晴れた日の夏の夕方に訪れたこともあってか、苔そのものは三千院ほど鮮やかではなく、場所によっては茶色が目立つ部分もありました。しかし、ここでの魅力は「人の少なさ」と「静けさ」にあります。境内にはほとんど人がおらず、まるで時間が止まったかのように一人で過ごすことができました。高さ6mもある「阿弥陀如来像(証拠の阿弥陀)」を1人で座りながら静寂の中でじっくりと見させて頂く時間は大変貴重な時間でした。
観光地らしいにぎわいから一歩離れ、落ち着いた空間で自分自身と向き合う時間を持てたことは、今回の旅の中でも特別な体験でした。苔庭そのものを楽しむというより、「苔と静寂の両方を味わえる隠れた名所」として訪れる価値があると感じました。
4. 苔庭めぐりパスポートを使う際の注意点まとめ(移動・アクセス含む)
実際に利用してみて感じた注意点をまとめておきます。
これから利用する方にとって役立つポイントになるはずです。
① 引換場所がわかりにくい
京都駅でパスポートを引き換えましたが、案内表示が少なく少し迷いました。
当日のスケジュールを考慮して、早めの受け取りをおすすめします。
引換場所への行き方
①JR京都駅西口
②八条西口
③JR東海ツアーズ
④引換窓口
② 苔の状態は季節や天候に左右される
東福寺や勝林院では苔が茶色くなっていました。必ずしも青々とした姿が見られるわけではなく、季節や気候の影響を強く受けます。鮮やかな緑を期待するなら、梅雨や初夏など湿気が多い時期を狙うのがベストです。
③ バス移動には要注意
大原方面への行き帰りのバスは本数が少なく、特に観光シーズンは混雑します。私が利用した大原発の京都行きバスは30分に1本しかなく、15分前から並んでようやく座れたほどでした。また、市内中心部から大原までは1時間半近くかかり、渋滞の影響も大きいため、余裕を持ったスケジュールが必要です。
④ すべてを1日で巡るのは困難
今回、12時ごろに苔庭めぐりパスポートを受け取ったこともあり、3カ所を巡るだけで時間がギリギリでした。朝一からであればなんとか全ての寺院を観光する時間があるかもしれませんが、ゆっくりと観光したい場合はあまりお勧めできません。2日間かけてじっくり回る方が、苔庭の魅力をしっかり味わえると思います。
5. 苔庭めぐりパスポート対象外のおすすめ苔庭スポット
苔庭めぐりパスポートの対象寺院だけでも十分魅力的ですが、京都にはパスポート対象外ながら苔が美しい寺院が数多くあります。ここでは特に有名な二つをご紹介します。
西芳寺(苔寺)
京都で苔庭といえば必ず名前が挙がるのが西芳寺(苔寺)です。約120種類もの苔が境内を覆い、その緑の絨毯は世界的にも知られています。あのスティーブ・ジョブズも苔寺に通っていたと言われています。
参拝は完全予約制で、ネットでの往復はがきでの申し込みが必要です。拝観料は高めですが、それだけの価値があります。私自身も過去に訪れた際、庭全体が苔に包まれた光景に圧倒され、今回巡った三千院と並んで心に残る苔庭となりました。
もし時間と手間をかけてでも訪れる余裕があるなら、苔庭ファンには必見のスポットです。
常寂光寺
もう一つ注目したいのが嵯峨野の常寂光寺です。私はまだ訪れたことがありませんが、紅葉シーズンだけでなく苔庭の美しさでも知られています。
仁王門をくぐった先に広がる境内は苔に覆われ、四季折々の表情を見せてくれるといいます。特に竹林や石段と苔の組み合わせが絵画のように美しく、写真映えするスポットとしても人気です。
今後ぜひ訪れてみたいと感じており、苔庭めぐりパスポートの旅に追加する形で立ち寄れば、より一層充実した京都観光になるはずです。
6. まとめ|苔庭めぐりパスポートは京都観光で使う価値あり?
今回、JR東海の苔庭めぐりパスポートを使って京都を日帰りで巡りました。東福寺や勝林院では苔の状態にやや残念さを感じたものの、三千院の美しい苔庭と勝林院の静寂に包まれた時間は、他では味わえない特別な体験になりました。
結論として、苔庭めぐりパスポートは「苔庭を目的に京都を巡りたい人」にとって有意義な時間となる価値のあるチケットです。お得さはもちろん、苔という一点に焦点を当てることで、通常の京都観光とは異なる深い魅力に触れることができます。
一方で、引き換えのわかりにくさやバス移動の不便さ、そしてすべてを1日で回るのが難しい点は注意が必要です。
それでも、苔庭に興味がある方や、落ち着いた京都を味わいたい方にはぜひおすすめしたい体験です。
次回は、常寂光寺などまだ訪れていない苔庭も巡ってみたいと思います。苔に包まれた静かな京都を楽しむ旅は、きっとまた新たな発見を与えてくれるはずです。