新幹線のS work車両に興味がある人「S work車両に興味がある。。実際に乗ったことがある人の感想を聞いてみたい。。」
本記事の内容
- S Work車両とは?特徴とサービス内容
- S WorkPシートの快適さと実際の使い心地
- S Wi-Fi for Bizを使ってみた感想と注意点
- 注意点①:S WorkPシートは料金が高め
- 注意点②:N700系とN700S系では設備が異なる
- 注意点③:スマートEX予約では「座席の種類」の指定が必要
- 注意点④:静かに過ごしたい人には不向き
- 感想①:S Wi-Fi for Bizはそこまで速くない
- 感想②:繁忙期はビジネス客より一般利用が多い
- 感想③:座席数の割に予約が取りやすい理由
- まとめ:S Work車両はどんな人におすすめか
1. S Work車両とは?特徴とサービス内容
新幹線の「S Work車両」は、出張や移動中に仕事をしたいビジネスパーソン向けに設けられた専用車両です。通常の指定席やグリーン車とは異なり、パソコン作業やオンライン会議を前提にしたサービスが用意されています。
具体的には、ビジネス向けWi-Fiサービス「S Wi-Fi for Biz」の利用、打鍵音や通話などの作業音が許容される環境、そしてより集中して作業できる「S WorkPシート」の設置が特徴です。東海道新幹線の一部列車で導入されており、2021年から本格運用が始まっています。
- S Workシート: 通常の指定席料金で利用できます。
- S Work Pシート: 3人掛け席の中央にパーティションが設置され、より広いパーソナルスペースを確保した座席です。S Work Pシートの利用には、普通車指定席料金に2,000円の追加料金が必要です。
また、車内サービスとして、各座席のQRコードを読み込むことで利用可能なコンテンツ(例、GLOBIS:「ビジネススクール動画学習」、flier:「10分読める本の要約コンテンツ」など ※今後変更となる可能性あり)があります。
「静かに移動する」よりも「移動時間を仕事に活用する」ことを重視する人に適した車両といえるでしょう。
2. S Work Pシートの概要と座席の特徴
S Work車両には通常の座席に加え、さらに集中して作業したい人のために「S WorkPシート」が用意されています。
S Work Pシートは、通常の指定席よりもゆとりがあるスペースが確保され、半個室のような環境で作業ができるのが特徴です。仕切りが設けられているため周囲の視線を気にせずパソコンに向かえるほか、座席テーブルも広く取られており長時間の作業にも対応可能です。
また、座席にはコンセントが完備されており、充電を気にせずノートPCやスマートフォンを使用でき、ビジネス作業を優先する人には魅力的なシートです。
ただし後述するように、料金は通常指定席より高く設定されています。快適さを取るか、コストを抑えるかが利用時のポイントになります。
3. S Wi-Fi for Bizの概要と利用可能なサービス
「S Wi-Fi for Biz」は、東海道・山陽新幹線の最新型車両「N700S」の一部(7号車と8号車)で利用できる、ビジネス向けの無料Wi-Fiサービスです。
■特徴とメリット
・通信容量が約2倍 従来の「Shinkansen Free Wi-Fi」と比べて通信容量が大幅に増加し、より安定した接続が可能です。
・利用時間の制限なし 30分ごとの再接続が必要だった旧サービスと違い、時間制限がなく快適に使えます。
・ビジネス利用を想定 Web会議やPC作業にも対応できる通信速度を目指して設計されています。
※「S Wi-Fi for Biz」はN700S車両限定です。N700AやN700では利用できないので注意。
4. 注意点①:S WorkPシートは料金が高め
S WorkPシートは快適さを重視した座席ですが、料金は通常の指定席に比べて高めに設定されています。
例えば東京〜新大阪間では、通常の指定席に加えて「S WorkPシート利用料」が必要になります。この追加料金は2,000円程度ですが、往復すると積み重なって負担感が出てきます。
ビジネスで会社経費として精算できる人にとってはメリットが大きいですが、個人で利用する場合は「そこまでお金を払う価値があるか」を考えて選ぶ必要があります。特に移動中に集中して長時間作業する予定がないなら、通常のS Work車両の座席で十分な場合もあります。
5. 注意点②:N700系とN700S系では設備が異なる
S Work車両は、利用する新幹線の車両型式によって設備に差があります。とくに「N700系」と「N700S系」では大きな違いがあるため注意が必要です。
・新幹線N700系とN700S系の違い(コンセント・Wi-Fiの有無)
N700系ではコンセントが窓側や一部の座席にしか設置されていません。そのため、PCやスマートフォンを使う人は座席位置によっては不便を感じる可能性があります。また、Wi-FiについてもS Wi-Fi for Bizに非対応の編成があり、期待したサービスが利用できないケースがあります。
一方のN700S系は、新幹線の最新モデルであり、全席にコンセントが完備されています。さらにS Wi-Fi for Bizも利用可能で、安定した環境で作業を進めやすいのが特徴です。
自分はこの点を知らずにN700系に乗ってしまったため、窓側の席でコンセントは使用できましたが、「S Wi-Fi for Biz」は利用できず、従来の「Shinkansen Free Wi-Fi」となってしまいました。
6. 注意点③:スマートEX予約では「座席の種類」の指定が必要
S Work車両を予約する際には、通常の指定席予約と異なる注意点があります。
スマートEXから予約する場合、単に「指定席」を選ぶだけではS Work車両にはなりません。予約画面の「座席の種類」から「S Work車両」や「S WorkPシート」を指定する必要があります。
この操作を忘れると、普通の指定席になってしまいます。特に出張の直前予約など急いでいるときは注意が必要です。
一方で、この座席の種類の指定指定が必要なため、S Work車両は比較的予約が取りやすい傾向があります。
7. 注意点④:静かに過ごしたい人には不向き
S Work車両は「仕事をするための車両」として設けられているため、通常の指定席やグリーン車とは雰囲気が異なります。
車内ではパソコンの打鍵音や、オンライン会議の通話音、電話の着信など、どうしてもビジネス用途に伴う音が発生します。もちろん大声で話すような騒がしさはありませんが、「できるだけ静かに移動したい」という人にとっては落ち着かない環境になる可能性があります。
実際に乗車してみると、数人が同時にWeb会議を行っている時間帯もありました。こうした環境が気になる人には、むしろ通常のグリーン車や指定席の方が快適といえるでしょう。
8. 感想①:S Wi-Fi for Bizはそこまで速くない
S Work車両の特徴のひとつである「S Wi-Fi for Biz」。今回、私はN700Sではなく、N700の新幹線に乗ってしまったため、利用できず。。ただし、他に実際に利用された方の感想を調べてみると、期待して利用してみましたが、体感としては「思ったより速くはない」というコメントが多い印象でした。
そもそも従来の「Shinkansen Free Wi-Fi」もかなりスピードが遅く、「地上の光回線並みの高速通信」を期待するとギャップを感じるかもしれません。
9. 感想②:繁忙期はビジネス客より一般利用が多い
S Work車両はビジネスパーソン向けに設けられていますが、実際に乗車してみると必ずしも利用者は仕事目的ばかりではありません。
特に繁忙期や大型連休中は、通常の指定席が埋まってしまい、比較的空きやすいS Work車両に一般客が流れてきます。私が利用した際も、周囲には一般客や外国人客も多く、むしろビジネス客の方が少ない印象でした。
※そもそもGWや夏休みなどの繁忙期は、S Work車両が対象外となる場合もあるそうです。
つまり「必ずしもビジネス専用の静かな空間になるわけではない」という点を理解しておく必要があります。普段の平日出張では快適に使えそうですが、繁忙期は利用者層が変わることを想定した方がよいでしょう。
10. 感想③:座席数の割に予約が取りやすい理由
実際に予約してみて感じたのは「意外と取りやすい」ということです。
S Work車両は座席数自体が限られているものの、スマートEXで予約する際に「座席の種類」からS Work車両を指定しないと予約できない仕組みになっています。そのため一般客が気づかずに通常の指定席を選ぶことが多く、結果として繁忙期でも空席が残りやすいのです。
そもそもGWや夏休みなどの繁忙期は、S Work車両が対象外となることもあるそうですが、自分が利用したお盆期間では座席の予約が可能で、直前でもS Work車両に空席がありました。他の指定席がほとんど埋まっていた中で選べたのは大きなメリットでした。出張や急な移動の際、「混雑していてもS Work車両なら座れる可能性が高い」という安心感があります。
11. まとめ:S Work車両はどんな人におすすめか
ここまで実際の体験を交えて紹介してきましたが、S Work車両のおすすめ度は「利用する目的と時期によって変わる」と感じました。個人的には、通常のS Work車両の座席で、指定席と同じ料金で、他の利用客にあまり配慮せずにPCの作業ができる点にメリットを感じたので、次回も利用したいと思いました。
おすすめできる人
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出張などで移動時間を有効に活用したいビジネスパーソン
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ノートPCやタブレットで作業をしたい人
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通常の指定席が埋まっていても確実に座りたい人
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おすすめしにくい人
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車内では静かに休みたい人
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通信速度にこだわり、大容量データを扱う人
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追加料金をできるだけ抑えたい人
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結論として、S Work車両は「出張やビジネス利用で、移動中も効率的に作業したい人」にとって有効な選択肢です。一方で「静かさを重視する人」や「Wi-Fi速度に強い期待を持つ人」には向いていません。
今後、N700S系の導入拡大やサービスの改善が進めば、さらに利便性が増していくでしょう。東海道新幹線を頻繁に利用する人は、一度試してみる価値がある車両といえます。